伏尾美紀氏の最新作『誰何(すいか)』は、第67回江戸川乱歩賞受賞作『北緯43度のコールドケース』でデビューし、さらに『百年の時効』で大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の三冠を達成した著者が放つ、待望の警察ミステリーです。本作は、顔も声も知らない「あなた」はいったい何者なのかという根源的な問い「誰何」をタイトルに冠し、複雑に絡み合う事件の真相に迫ります。読者は、二つの異なる事件がやがて一本の線で結ばれる過程を、息をのんで見守ることになるでしょう。
誰何の基本情報
| 書名 | 誰何 |
|---|---|
| 著者 | 伏尾美紀 |
| 出版社 | 光文社 |
| 発売日 | 2026年08月19日頃 |
| ISBN | 9784334110857 |
| ジャンル | 小説・エッセイ |
| 価格 | 2,090円(税込) |
| 楽天ブックス評価 | ★3.8(79件) |
誰何はどんな本?
東京都内で松川美和という女性が孤独死したという報せは、親族が「松川は2年前に亡くなったはず」と証言したことで、大きな謎を投げかけます。この「二度死んだ」女性の正体を探るべく、物語は動き出します。一方、北海道警察を辞め、児童相談所で臨時職員として働く新内由紀は、松川の部屋に警官時代の自分の名刺が残されていたことを知らされ、困惑します。時を同じくして、道警の砂本修二は石狩で発生したひき逃げ事件を捜査する中で、被害者宅から新内の名刺を発見します。全く接点のないはずの二つの事件と、そこに共通して現れる新内の名刺。元刑事と現役刑事、それぞれの視点から進む捜査が、やがて思いがけない真実へと繋がっていく、重層的な警察小説です。
誰何の内容と読みどころ
特徴1:「二度死んだ」女性の謎と「誰何」の問いかけ
身元不明の孤独死体と、すでに亡くなっているはずの人物が同一視されるという衝撃的な導入が、物語全体を貫く「誰何(すいか)=お前は誰だ」という根源的な問いを読者に突きつけます。
特徴2:元刑事と現役刑事、二つの視点から描かれる捜査の交錯
北海道警察を辞めた新内由紀と、道警の現役刑事である砂本修二。異なる立場と場所で、それぞれが追う事件が予期せぬ形で繋がり、複雑な人間関係や過去の因縁が浮かび上がります。
特徴3:伏尾美紀氏ならではの緻密な構成と人間ドラマ
一見無関係に見える複数の事件や要素が、終盤に向けて見事に一本の線に収束していく構成力は、多くの読者から評価されています。ミステリーの醍醐味に加え、登場人物たちの葛藤や心理が深く描かれた人間ドラマも魅力です。
この本がおすすめの人
本作は、複雑に絡み合う人間関係と事件の真相が徐々に明らかになる過程を楽しみたいミステリーファンにおすすめです。特に、警察組織の内情や捜査のリアルな描写に惹かれる警察小説の愛読者には、深く読み応えのある一冊となるでしょう。また、伏尾美紀氏の前作『百年の時効』を読んでその筆致や構成力に魅了された方、そして単なる謎解きだけでなく、登場人物の心の機微や社会的なテーマにも触れる人間ドラマを求める読者にも響く作品です。
誰何の評判・口コミ
楽天ブックスでは79件のレビューで平均評価3.8と、まずまずの評価を得ています。読書メーターでは200件以上の感想が寄せられており、多くの読者が著者の前作『百年の時効』からの期待を寄せていました。 「一見関係のない二つの事件が、終盤で思いがけない形で繋がっていく展開に驚いた」という声が多く、伏尾美紀氏の緻密なプロット構成力が高く評価されています。 また、「ミステリーと人間ドラマが密接に響き合い、読後にタイトルの意味が深く腑に落ちた」という感想も見られます。 一方で、「事件の繋がりがやや強引に感じられた」という意見や、「『百年の時効』と比較すると、やや物足りなさを感じる部分もあった」という声も一部にはありますが、全体としては「集中力を要するが、読み終えた時の満足感は高い」という肯定的な評価が目立ちます。
誰何の著者情報
伏尾美紀(ふしお みき)氏は、1967年北海道生まれ、北海道在住の小説家です。会社員や産業翻訳の経験を経て、40代で小説執筆を開始しました。2021年に『北緯43度のコールドケース』で第67回江戸川乱歩賞を受賞し、ミステリー作家としてデビュー。 その後も精力的に作品を発表し、2026年には『百年の時効』で第28回大藪春彦賞、第47回吉川英治文学新人賞、第79回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門という主要な文学賞を三冠達成し、警察小説の新たな担い手として注目を集めています。 本作『誰何』は、『百年の時効』受賞後第一作であり、2026年には第17回山田風太郎賞候補にも選出されました。
誰何の出版社情報
光文社は1945年10月1日に創業された日本の総合出版社です。 東京都文京区音羽に本社を構え、講談社を中心とする音羽グループの一員として知られています。 同社は、女性誌『JJ』『CLASSY.』『VERY』『STORY』や週刊誌『FLASH』などの雑誌分野で強い存在感を示す一方で、書籍出版においても歴史的に重要な役割を担ってきました。特に、かつての新書ブームを牽引した「カッパ・ブックス」の成功は有名です。 文芸書、特にミステリー小説の分野でも多くの話題作を世に送り出しており、伏尾美紀氏の『誰何』もそのラインナップに加わる一冊です。
誰何を購入する前に確認したい情報
発売日は2026年08月19日頃、ISBNは9784334110857です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。
誰何の書評まとめ
伏尾美紀氏の『誰何』は、複数の事件が複雑に絡み合い、やがて一本の真実へと収束していく過程を堪能できる、読み応えのある警察ミステリーです。元刑事と現役刑事、二つの視点から描かれる捜査の行方は、読者に深い集中力を要求しますが、その分、終盤で明かされる真相と人間ドラマには大きな衝撃と感動が待っています。緻密なプロットと登場人物の心理描写に惹かれる方、特に本格的な警察小説や、伏尾美紀氏のこれまでの作品を評価している方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

