【書評】大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版|高楠順次郎|大正新脩大蔵経刊行会

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仏教学研究において、世界的な標準として広く参照される『大正新脩大蔵経』。本書『大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版』は、その壮大な仏典集成の密教部第一巻にあたります。大正時代から昭和初期にかけて、高楠順次郎氏を都監として編纂されたこの大蔵経は、従来の分類法を刷新し、近代仏教学の成果を反映した画期的な試みとして知られています。本巻は、密教の根本経典を含む重要な文献を収め、仏教研究者にとって不可欠な資料となっています。

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版の基本情報

書名 大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版
著者 高楠順次郎
出版社 大正新脩大蔵経刊行会
発売日 1989年02月
ISBN 9784804395180
ジャンル 人文・思想・社会
価格 22,000円(税込)

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版はどんな本?

『大正新脩大蔵経』は、大正13年(1924年)から昭和9年(1934年)にかけて、高楠順次郎氏らが編纂した全100巻に及ぶ漢訳仏典の集大成です。本巻である第18巻は「密教部 1」として、密教の教義や儀礼に関する重要な経典群を収録しています。特に、密教の二大根本経典とされる『大日経(大毘盧遮那成仏神変加持経)』や『金剛頂経(金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経)』をはじめとする初期の密教文献が含まれており、密教研究の基礎となる巻です。従来の漢訳大蔵経が採用していた大乗・小乗といった分類を廃し、歴史的・地域的な成立順序に基づいた配列を採用している点が大きな特徴です。

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版の内容と読みどころ

特徴1:密教の根本経典を網羅

密教の教義体系を理解する上で不可欠な『大日経』や『金剛頂経』といった主要経典が収録されており、密教研究の出発点となる巻です。

特徴2:近代仏教学の成果を反映した画期的な編集

従来の分類法を刷新し、仏典を歴史的成立順序に基づいて配列するという、近代的な学術研究の視点を取り入れた編集方針が特徴です。

特徴3:厳密な校訂による信頼性の高いテキスト

高麗版大蔵経を底本としつつ、日本に伝わる写本やパーリ語・チベット語・サンスクリット語の諸写本とも綿密に校合されており、当時の最高峰の厳密さが確保されています。

この本がおすすめの人

この『大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版』は、密教学を専門とする研究者や、密教の歴史と教義に関心を持つ仏教学徒に特におすすめです。また、仏教思想史や東洋哲学を深く探求したい方にとっても、原典に触れるための貴重な資料となるでしょう。さらに、日本の仏教文化、特に真言宗や天台宗といった密教系の宗派の背景を理解したい一般の読者にも、その学術的価値を享受いただける一冊です。

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版の評判・口コミ

『大正新脩大蔵経』全体は、仏教学界において「漢訳仏典の最高峰」と称され、世界中の仏教学者が参照する国際的な標準テキストとしての確固たる地位を確立しています。 その厳密な校訂と、近代的な学術的視点に基づいた画期的な編集方針は高く評価されており、仏教研究の発展に多大な貢献をしてきました。 一部の校訂不備を指摘する声もありますが、全体としての網羅性と信頼性は揺るぎなく、現在ではテキストデータベース化も進み、より多くの研究者が利用できる環境が整備されています。 本書のような個別の巻に対する一般的な読者レビューは多くありませんが、その学術的価値は広く認められています。

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版の著者情報

高楠順次郎(たかくす じゅんじろう、1866-1945)氏は、明治から昭和にかけて活躍した日本の仏教学者、インド学者です。広島県に生まれ、京都の学校を卒業後、イギリスのオックスフォード大学で梵文学を学び、ドイツやフランスでも研鑽を積みました。帰国後は東京帝国大学(現在の東京大学)で梵語の講師・教授を30年間務め、東京外国語大学の初代校長や東洋大学学長も歴任しました。 『大正新脩大蔵経』の都監として編纂を主導したほか、『南伝大蔵経』の刊行やフランス語の仏教辞典編纂にも尽力し、日本のインド学・仏教学の発展に大きく貢献しました。 また、武蔵野女子学院(現在の武蔵野大学)を創立するなど、女子教育にも力を注ぎ、1944年にはその功績により文化勲章を受章しています。

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版の出版社情報

「大正新脩大蔵経刊行会」は、高楠順次郎氏の企画により、大正12年(1923年)に『大正新脩大蔵経』の刊行を目的として設立されました。 関東大震災という困難を乗り越え、大正13年(1924年)に第1巻の配本を開始。その後、昭和7年(1932年)に「大蔵出版株式会社」として改組され、事業を継続しました。 大蔵出版は、仏教学術書を中心とする出版社として、この『大正新脩大蔵経』をはじめ、パーリ語一切経の日本語訳である『南伝大蔵経』や、現代日本語訳の『新国訳大蔵経』など、仏教・東洋哲学分野の権威ある叢書や研究書を数多く刊行しています。 東洋文化研究者にとって不可欠な文献を提供する、この分野における重要な出版社です。

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版を購入する前に確認したい情報

発売日は1989年02月、ISBNは9784804395180です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。

大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版の書評まとめ

『大正新脩大蔵経(第18巻(密教部 1))普及版』は、仏教学、特に密教学の分野で深く学びたいと考える研究者や学生にとって、極めて価値の高い資料です。高楠順次郎氏の監修のもと、厳密な校訂と近代的な視点で編纂されたこの大蔵経は、密教の原典に触れるための確かな基盤を提供します。仏教研究の国際標準として位置づけられており、密教の教義や歴史的背景を深く理解したい方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

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