激動の昭和初期、日本が世界恐慌と満州事変という大きな転換期を迎える中で、ジャーナリストとして、そして後に政治家として活躍した石橋湛山の思想と論説を網羅した『石橋湛山全集』。その第8巻は、特に1931年から1932年にかけての彼の言論活動に焦点を当てています。この時期、石橋湛山は「小日本主義」を掲げ、軍国主義へと傾倒する時代に警鐘を鳴らし続けました。本巻は、現代にも通じる彼の先見性と、困難な時代における自由主義言論の軌跡を深く知るための貴重な資料となるでしょう。
石橋湛山全集(第8巻)の基本情報
| 書名 | 石橋湛山全集(第8巻) |
|---|---|
| 著者 | 石橋湛山/東洋経済新報社 |
| 出版社 | 東洋経済新報社 |
| 発売日 | 2011年02月 |
| ISBN | 9784492061633 |
| ジャンル | ビジネス・経済・就職 |
| 価格 | 22,000円(税込) |
石橋湛山全集(第8巻)はどんな本?
『石橋湛山全集(第8巻)』は、明治・大正・昭和にわたり、真の経済発展と国際平和主義、民主主義の実現を訴え続けた石橋湛山の全業績を収めた全集の一冊です。本巻では、特に昭和6年から昭和7年(1931年~1932年)という、満州事変の勃発とファシズムの台頭、そして世界恐慌の深化という激動の時代に書かれた論説が中心となっています。金輸出再禁止論やインフレーションに関する経済理論、当時の政治・外交に対する批判的視点など、彼の多岐にわたる考察が収録されています。東洋経済新報社創立115周年記念出版として復刊されたこの全集は、石橋湛山の思想形成とその時代背景を深く理解するための重要な文献です。
石橋湛山全集(第8巻)の内容と読みどころ
特徴1:**激動期の経済・政治分析
** 世界恐慌と満州事変という内外の危機に直面する中で、石橋湛山が展開した経済恐慌の展望、金輸出再禁止の理論、インフレーションに関する詳細な分析は、現代の経済学にも通じる示唆に富んでいます。
特徴2:**「小日本主義」の提唱
** 帝国主義的な領土拡張に反対し、経済的・倫理的に持続可能な国家像を描いた「小日本主義」の思想が、この時期の論説にも色濃く反映されています。軍国主義への傾倒に警鐘を鳴らす、彼の反骨の精神が読み取れます。
特徴3:**自由主義言論の軌跡
** 軍部の台頭と政府の言論統制が強まる時代にあって、石橋湛山が一貫して言論の自由と民主主義を擁護し、誤った時代の潮流に流されなかった姿勢は、現代においてもその価値を失っていません。
この本がおすすめの人
この本は、日本の近代史、特に昭和初期の政治・経済・思想に関心のある方に深く響くでしょう。また、ジャーナリズムと政治の関係性、あるいは困難な時代における自由主義言論の役割について考察したい研究者や学生にもおすすめです。さらに、経済政策の歴史的背景や、インフレーションといった経済現象に対する過去の議論を知りたいビジネスパーソンやエコノミストにとっても、示唆に富む内容が含まれています。
石橋湛山全集(第8巻)の評判・口コミ
『石橋湛山全集』全体として、石橋湛山の先見性や一貫した自由主義思想が高く評価されています。特に、軍国主義が台頭する時代にあって「小日本主義」を提唱し、平和と民主主義を訴え続けた彼の姿勢は、多くの読者から「骨太の論調」や「気骨ある言論」として称賛されています。彼の著作は、現代の国際情勢や経済問題を考える上でも示唆に富むという声も聞かれ、単なる歴史的資料に留まらない普遍的な価値が認識されています。特定の巻に対する個別のレビューは少ないものの、全集を通じて湛山の思想の全体像を捉えようとする読者が多く見られます。
石橋湛山全集(第8巻)の著者情報
石橋湛山(いしばし たんざん)は、1884年(明治17年)に東京で生まれ、1973年(昭和48年)に没した、日本のジャーナリスト、エコノミスト、政治家です。早稲田大学文学科で哲学を専攻した後、1911年(明治44年)に東洋経済新報社に入社。同社の主幹、社長を歴任し、経済専門誌『東洋経済新報』を舞台に「小日本主義」を提唱するなど、一貫して自由主義的言論活動を展開しました。戦後には政治家としても活動し、大蔵大臣、通商産業大臣などを経て、第55代内閣総理大臣を務めました。その短い在任期間は健康上の理由によるものでしたが、日中・日ソ関係改善に意欲を示すなど、平和外交の先駆者としても知られています。
石橋湛山全集(第8巻)の出版社情報
東洋経済新報社は、1895年(明治28年)に創立された、日本有数の歴史を持つ総合経済出版社です。企業理念として「健全なる経済社会の発展に貢献する」を掲げ、事実とデータに基づいた情報発信を続けています。『週刊東洋経済』、『会社四季報』、『就職四季報』といった経済誌や情報誌は、ビジネスパーソンや学生にとって不可欠な存在として広く知られています。また、『東洋経済オンライン』などのデジタルメディア事業にも力を入れ、多角的な情報提供を行っています。石橋湛山が主幹を務め、後に社長となった歴史を持つ同社にとって、『石橋湛山全集』の刊行は、その創業精神と自由主義的言論の伝統を象徴する重要な出版物と言えるでしょう。
石橋湛山全集(第8巻)を購入する前に確認したい情報
発売日は2011年02月、ISBNは9784492061633です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。
石橋湛山全集(第8巻)の書評まとめ
『石橋湛山全集(第8巻)』は、昭和初期の日本が直面した経済危機と国際情勢の緊迫化の中で、石橋湛山がいかにして自由主義の立場から時代を分析し、提言を行ったかを克明に記録した一冊です。彼の「小日本主義」や経済理論は、現代のグローバル社会における国家のあり方や経済政策を考える上でも、新たな視点を提供する可能性があります。歴史の転換点における言論人の役割や、困難な時代にこそ求められる知性を探求したい読者にとって、深く読み解く価値のある書籍と言えるでしょう。

