【書評】三論宗の基礎的研究|伊藤隆壽|大蔵出版

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仏教研究の中でも特に専門性の高い分野として知られる三論宗。その深遠な教学を多角的に解明したのが、伊藤隆壽氏による『三論宗の基礎的研究』です。本書は、中国で最盛期を迎え、飛鳥時代に日本へ伝来し南都六宗の一翼を担った三論宗の思想を、歴史的背景から文献学的分析まで幅広く考察しています。長年にわたる著者の研究成果が結実した一冊であり、専門家や研究者にとって必携の書となるでしょう。

三論宗の基礎的研究の基本情報

書名 三論宗の基礎的研究
著者 伊藤隆壽
出版社 大蔵出版
発売日 2018年01月01日頃
ISBN 9784804305943
ジャンル 人文・思想・社会
価格 20,900円(税込)

三論宗の基礎的研究はどんな本?

本書は、中国隋代に吉蔵によって大成され、日本仏教の基盤を支え続けた三論宗の教学を深く掘り下げた研究書です。第一部では日本三論宗に焦点を当て、その伝来と受容、興福寺維摩会における位置づけ、そして智光や安澄といった主要な学僧たちの撰述書や引用文献を詳細に分析しています。第二部では、慧均の『大乗四論玄義記』や『弥勒経遊意』、『大品遊意』、『大乗玄論』といった重要文献について、その成立背景や教学上の疑問点を徹底的に検証。さらに第三部では、大須文庫所蔵の貴重な三論宗文献の解題を収録し、文献の整理・復元を通じて、三論宗の全体像を立体的に描き出しています。

三論宗の基礎的研究の内容と読みどころ

特徴1

日本三論宗の伝来から興福寺維摩会における展開まで、歴史的動態を詳細に分析し、その受容と変遷を明らかにしている点です。

特徴2

智光や安澄、慧均といった主要な学僧たちの撰述書や引用文献を綿密に調査し、著者自身が発見した文献も含む整理・復元を行っている点です。

特徴3

『大乗四論玄義記』や『弥勒経遊意』など、三論宗の根幹をなす文献の成立問題や教学上の疑問点を深く考察し、新たな視点を提供している点です。

この本がおすすめの人

この書籍は、三論宗の歴史、思想、文献に関心を持つ仏教学の研究者や大学院生に特におすすめです。特に、日本仏教史における南都六宗の位置づけや、中国仏教から日本への思想伝播を深く学びたい方にとって、貴重な一次資料と詳細な分析が提供されています。また、仏教文献学や仏教思想史を専門とする方々にとっても、その精緻な文献考証は大きな示唆を与えるでしょう。

三論宗の基礎的研究の評判・口コミ

『三論宗の基礎的研究』は、その専門性の高さから、主に仏教学の専門家や研究機関で評価されています。一般の読者レビューは多く見られませんが、学術書としての確かな価値が認識されているようです。仏教タイムスでは、三論宗の研究振興と法儀の復興への期待が示されており、本書のような基礎研究がその土台を築くものとして重要視されていることがうかがえます。 著者が長年にわたり蓄積してきた研究成果が網羅されており、三論宗研究における重要な一里塚となる著作として受け止められています。

三論宗の基礎的研究の著者情報

著者である伊藤隆壽氏は、仏教学、特に三論宗研究の分野で長年にわたり活躍されている研究者です。INBUDS DBには、氏による「吉蔵の経典観と対機の問題」「三論教学の根本構造」「鳩摩羅什の中観思想」など、三論宗やその関連思想に関する多数の学術論文が登録されており、その専門性と研究の深さがうかがえます。 本書は、氏が培ってきた広範な知識と緻密な文献考証の集大成であり、この分野における第一人者としての地位を確立しています。

三論宗の基礎的研究の出版社情報

大蔵出版は、1932年に高楠順次郎らによって設立された、日本の仏教専門出版社です。 『大正新脩大蔵経』や『南伝大蔵経』、『新国訳大蔵経』といった仏典・経典の原典著解や専門書を数多く刊行しており、仏教学術書の出版において確固たる地位を築いています。 仏教研究の発展に寄与することを社是とし、専門性の高い研究書や解説書を世に送り出しています。本書もまた、その専門的な出版方針を体現する一冊であり、信頼性の高い学術情報を提供しています。

三論宗の基礎的研究を購入する前に確認したい情報

発売日は2018年01月01日頃、ISBNは9784804305943です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。

三論宗の基礎的研究の書評まとめ

『三論宗の基礎的研究』は、三論宗という特定の仏教宗派に特化した、極めて専門性の高い学術書です。日本と中国の三論宗を多角的に考察し、貴重な文献の整理・復元まで含んだ内容は、この分野の研究者にとって不可欠な資料となるでしょう。網羅的な内容と緻密な考証は、三論宗研究を深めたいと考える専門家や、関連分野の高度な知識を求める読者に強く推奨される一冊です。

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