【書評】淡水珪藻生態図鑑|渡辺仁治|内田老鶴圃

本ページはプロモーションが含まれています
淡水珪藻生態図鑑 9784753640478 内田老鶴圃 パッケージ画像

『淡水珪藻生態図鑑』は、陸水学者である渡辺仁治氏が編著を務め、内田老鶴圃から2005年に刊行された専門書です。本書は、淡水に生息する珪藻群集を環境指標として活用する研究の集大成であり、特に「DAIpo(付着珪藻群集に基づく有機汚濁指数)」という独自の汚濁指数を提唱し、その応用についても詳細に解説しています。日本だけでなく世界各地から収集された膨大なサンプルに基づいた生態情報がまとめられており、水環境の評価や保全に関心を持つ研究者や実務家にとって、貴重な資料となる一冊です。

淡水珪藻生態図鑑の基本情報

書名 淡水珪藻生態図鑑
副題 群集解析に基づく汚濁指数DAIpo,pH耐性能
著者 渡辺仁治
出版社 内田老鶴圃
発売日 2005年05月
ISBN 9784753640478
ジャンル 科学・技術
価格 36,300円(税込)

淡水珪藻生態図鑑はどんな本?

本書は、約1500に及ぶ淡水産付着珪藻群集のサンプルを基に、約1000種の珪藻の生態情報を詳細にまとめた生態図鑑です。特に、著者らが開発した水質汚濁指数DAIpo(付着珪藻群集に基づく有機汚濁指数)の活用に焦点を当てています。総論では、珪藻研究の歴史、環境指標としての珪藻群集、DAIpoの詳細、珪藻の生活様式、試料の採集・処理・検鏡方法、形態(種の同定に関わる特性要素)について解説。続く写真編では、中心目と羽状目の分類が網羅されており、珪藻の同定に必要な情報が豊富に提供されています。水環境の生物学的評価における珪藻の重要性を深く理解するための、実践的な手引きとなるでしょう。

淡水珪藻生態図鑑の内容と読みどころ

特徴1

**DAIpo(付着珪藻群集に基づく有機汚濁指数)の詳細解説**: 著者らが提唱した独自の汚濁指数DAIpoについて、その理論的背景から具体的な適用方法までが詳細に解説されており、水質評価における実践的なツールとしての価値が示されています。

特徴2:**約1000種の淡水珪藻の生態情報と分類**

日本を含む世界各地から集められた約1500のサンプルに基づき、約1000種の淡水珪藻の生態情報が網羅的にまとめられています。写真編では中心目と羽状目の分類が詳しく解説されており、種の同定に不可欠な情報が豊富に提供されています。

特徴3:**珪藻研究の歴史から試料処理までを網羅**

珪藻研究の歴史、環境指標としての珪藻群集の意義、試料の採集・処理・検鏡方法といった基礎的な内容から、形態学的な特徴まで、珪藻研究に必要な多岐にわたる知識が体系的にまとめられています。

この本がおすすめの人

この本は、水環境の生物学的評価に携わる研究者や技術者、特に淡水珪藻を指標とした水質調査に関心のある方におすすめです。また、陸水生態学や藻類学を専門とする学生や大学院生にとって、珪藻の同定技術や生態学的知見を深めるための貴重な参考書となるでしょう。さらに、環境保全や河川・湖沼の管理に携わる実務家にとっても、DAIpoのような具体的な汚濁指数を活用した評価手法を学ぶ上で役立つ一冊です。

淡水珪藻生態図鑑の評判・口コミ

『淡水珪藻生態図鑑』は、専門性の高い学術書として、珪藻研究者や水環境評価の専門家から高く評価されています。特に、渡辺仁治氏が長年にわたり提唱してきたDAIpo(付着珪藻群集に基づく有機汚濁指数)の集大成として、その実践的な価値が認められています。 約1000種に及ぶ淡水珪藻の生態情報と詳細な分類が網羅されている点、そして豊富な写真と図版が種の同定に役立つという声が見られます。 専門書であるため、一般の読者向けのレビューは少ないものの、その内容の網羅性と信頼性から、この分野の必携書として位置づけられています。

淡水珪藻生態図鑑の著者情報

渡辺仁治(わたなべ としはる、1924-2009)氏は、日本の著名な陸水学者であり、元奈良女子大学教授、日本珪藻学会名誉会長を務めました。 金沢高等師範学校(現・金沢大学)を卒業後、京都大学で理学博士号を取得。 奈良女子大学や金沢大学、関西外国語大学で教鞭を執りながら、長年にわたり淡水珪藻の研究に尽力しました。 特に、付着珪藻群集を環境指標とする研究の第一人者として知られ、本書のテーマであるDAIpo(付着珪藻群集に基づく有機汚濁指数)を提唱しました。 紺綬褒章や瑞宝中綬章などを受章しており、その功績は広く認められています。 著書には本書のほか、珪藻に関する多数の論文があります。

淡水珪藻生態図鑑の出版社情報

内田老鶴圃は、明治13年(1880年)に創業した歴史ある出版社です。 初代の内田芳兵衛が漢籍に造詣が深く、文化興隆を志して出版業を始めたのが起源とされています。 創業当初は人文科学系の書籍や翻訳書を手がけていましたが、明治末期から大正にかけて自然科学書に重点を置くようになり、本多光太郎の物理学本論や藤原松三郎の代数学など、日本の学術史に残る重要な書籍を数多く刊行してきました。 現在も基礎科学の良書を充実させ、学術専門出版社としての使命を果たすことを目指しており、生物学、化学、物理学、数学などの分野で専門性の高い書籍を出版しています。

淡水珪藻生態図鑑を購入する前に確認したい情報

発売日は2005年05月、ISBNは9784753640478です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。

淡水珪藻生態図鑑の書評まとめ

『淡水珪藻生態図鑑』は、淡水珪藻の生態と水質汚濁評価におけるその活用法について、体系的かつ詳細な情報を提供する専門書です。渡辺仁治氏の長年の研究成果が凝縮されており、特にDAIpoを用いた水質評価に関心のある研究者や実務家にとっては、必携の一冊となるでしょう。珪藻の同定から群集解析、そして環境指標としての応用まで、幅広い知識を深めたいと考える専門家や学生に強く推奨されます。

タイトルとURLをコピーしました